カワセミ撮影のコツー僕の歩んだ道ー | M*BC

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カワセミ撮影のコツー僕の歩んだ道ー

野鳥撮影をしている中で、特にカワセミ撮影を楽しんでいる人も多いと思います。美しい羽色、かわいく・かっこいい見た目…。意外と身近なところで生活していて、「空飛ぶ宝石」「渓流の宝石」などと呼ばれる鳥“カワセミ”を撮影する楽しみはこの上ないものがあります。その姿は意識して目を凝らさないと見つけられない場合もあるし、その体の小ささゆえに撮影の際にうまく姿を捉えられないこともあります。本記事では、そんな魅力あるカワセミ撮影のコツと上達の方法について僕の経験をもとに書いています。本記事がカワセミ撮影をこれから楽しみたいと思っている人、現在カワセミ撮影をしていてもっといい写真を撮りたいと思っている人にとって、よりカワセミ撮影を楽しむための一つの指針になってくれるとうれしいです。

はじめに:カワセミとの出会い

出会いは偶然。本章では、僕のカワセミとの出会いからカワセミ撮影を始めるに至った経緯について書いています。

カワセミ撮影を始めたきっかけ

僕が野鳥撮影を始めたのは2019年。身近にこんなにいろんな野鳥がいるものかと、初めて出会う野鳥に日々楽しみを感じていました。ハクセキレイ、ホオジロ、メジロ、シジュウカラ…今となってはよく見る野鳥ですが、当時はそれらの野鳥たちとの出会いを新鮮に感じていました。その時も出会ったことのない野鳥との出会いを楽しみに川沿いを歩いていました。するとよく来たことのある場所に、ポツンと一羽。カワセミというと本当に「もののけ姫」のような世界にしかいないと思っていましたので、その時の感動は今でも忘れられません。当時はNIKON D3500にAF-P 70-300mmのレンズをつけていました。必死でシャッターを押した覚えがあります。

初めて撮影したカワセミの写真
筆者が初めて撮影したカワセミの写真

カワセミを探す日々

カワセミが近くの川にいると分かってからは、毎週末カワセミを探す日々でした。当時は僕の子どもがまだ小さかったこともあり、日の出前から日の出ごろまでの撮影の日も多く、薄暗い中でカワセミを探していた覚えがあります。よくカワセミを見かけるスポットを見つけては、なんとかきれいに撮りたいと思う日々でした。

生き生きとした表情を写すカワセミ撮影のコツ

カワセミをただ遠くから撮るだけでは物足りない!もっと生き生きとしたカワセミの表情を撮影したい!ということで、カワセミとの距離を縮める戦いが始まりました。

機材を使って距離をかせぐ

生き生きとしたカワセミの表情を撮影するために、まずは機材にこだわるのが一つの手です。カワセミまでの距離をお金でかせぐ…といったところでしょうか。しかしただ高価な機材を買えば良いというわけではなく(もちろんそこまでの資金があるわけでもないのですが…)僕の場合だと川を持ち歩いてカワセミを探すことが多かったため持ち歩ける範囲での機材選びでした。以下に僕の使ってきたこれまでの機材を紹介します。機材でカワセミとの距離を稼ぐためにはレンズの焦点距離600mmぐらいは欲しいところです。

NIKON D3500 + AF-P 70-300mm
野鳥撮影をしようと思い、始めに買った機材です。NIKONの一眼レフ、その中でもエントリー機種に当たります。液晶画面が今はバリアングルやチルト液晶などが当たり前ですが、このカメラは液晶画面が埋め込まれた形で動きません。それが硬派な感じがして気に入っていました。そして何より一眼レフでの撮影が楽しい!光学ファインダーで実際の鳥の像を見ながらピントを確認し、シャターを押した時の「ガシャン!」というシャッターフィーリングはたまらなく良いです。

FUJIFILM X-Pro2 + XF100-400mm
上記のNIKONの機材よりも焦点距離を伸ばし、かつミラーレス一眼での撮影により撮れ高もあげたいと思い、この機材を購入しました。家族を撮るために元々X-Pro2を使っていて、とっても愛着があったのもこの機材にした理由の一つです。いろんなカメラを売っては買ってきましたが、X-Pro2は今も愛用しているカメラの一つです。FUJIFILMの綺麗な色合いで野鳥を撮影できるのはとても楽しかったのですが、思ったよりもカワセミが解像しなかったので売却することになりました。

FUJIFILM X-Pro2 + XF100-400mm で撮影したカワセミの写真
FUJIFILM X-Pro2 + XF100-400mm で撮影したカワセミの写真

NIKON D3500 + 300mm F4 PF ×1.4テレコン
やはり一眼レフで撮影したい!と思い、300mm×1.4テレコンで420mm、APS-Cセンサーなのでフルサイズ換算で換算約630mmでの撮影!光学ファインダーで見る鳥の絵は素晴らしく、かつ軽量な機材セットなのでいろんなところに持って行きました。サンコウチョウやキビタキ、オオルリやウソなどこの機材で初めて撮れた野鳥もたくさんあり、思い入れのある機材でした。NIKON一眼レフでの機材での撮影はとっても楽しかったのですが、なかなかカワセミを解像させることが出来ず、生き生きとしたカワセミの表情を撮影することが出来ませんでした。(僕の撮影の腕が未熟だったのもあると思います…。)

NIKON D3500 + 300mm F4 PF ×1.4テレコン で撮影したカワセミの写真
NIKON D3500 + 300mm F4 PF ×1.4テレコン で撮影したカワセミの写真

SONY α9 + FE200-600mmG
ついにここで!SONYの機材を購入しました。どうしてもカワセミを解像させたかったので、当時は高画素機だったα7RⅢも始めは使っていましたが、AF性能を優先して持ち出すことが増え、α9での撮影がほとんどになりました。性能で言うと申し分なかったです…!素早いAF性能、高感度耐性、そして生き生きとしたカワセミの表情をようやく撮影できた機材セットです。約5年ほど、この機材で撮影していたのですが、少しずつ「撮影に行けばある程度撮れる。だから今日は行かなくても明日行けば撮れるや」という思考に陥り、野鳥撮影を楽しめなくなってきていました。

カメラからの距離4m のカワセミの写真
SONY α9 + FE200-600mmG で撮影したカワセミの写真

FUJIFILM GFX50S + GF500mm F5.6
そしてこれが現在も使っている機材です。2024年末から使っています。正直AF性能や処理速度などのスピードの面では上記SONYの機材に到底及びません。しかしながら使い心地、質感、そして何よりラージフォーマットのたたき出す絵が素晴らしいです。適度に撮影に失敗するのも次の撮影の意欲につながっています。もうしばらくこの機材で楽しみたいなと思っています。

FUJIFILM GFX50S + GF500mm F5.6 で撮影したカワセミの写真
FUJIFILM GFX50S + GF500mm F5.6 で撮影したカワセミの写真

カワセミとの距離を縮める

SONYのα9と200-600Gレンズを使い、ある程度思ったようなカワセミ写真が撮れてきた頃です。決まった枝に止まるカワセミを見つけました。「もしかして…カワセミが来る前にその枝のところにひっそりと隠れていたらとんでもないカワセミ写真が撮れるのでは…」と思い、カワセミに気づかれずに潜んでおく方法を考えました。日の出前、カモフラネットに入り、カメラをその枝に照準を合わせてスタンバイ。思った通り、見事に解像し生き生きとした表情が感じられるカワセミの写真が撮れました。上記のように適切な機材を使うことはもちろん大事ですが、物理的な距離を縮めるのもカワセミ撮影上達のポイントです。その後いろんなスポットでカワセミの近接撮影に挑戦し、カメラの上にカワセミが乗るという「距離0m」も達成しました!事前に潜んでカワセミを待つのも良いですが、カメラをカワセミの止まる枝の近くにセットする方法、カワセミがこちらを見ていない間にカワセミに近づいていく方法(だるまさんがころんだのような感じ!)なども、カワセミとの距離を縮めるコツになります。

距離4mのところで撮影したカワセミの写真
距離4mのところで撮影したカワセミの写真
カメラとカワセミとの距離0m!
カメラとカワセミとの距離0m!

羽ばたいている瞬間を写すカワセミ撮影のコツ

ここまで枝などに止まっているカワセミ撮影のコツについて書いてきましたが、羽ばたいている瞬間のカワセミを撮影するのも、カワセミ撮影の楽しみです。ここでは羽ばたいている瞬間を写すカワセミ撮影のコツについて、必要機材とカメラの設定、羽ばたいているカワセミの撮影できるスポットの見つけ方について書いています。

必要機材と設定方法

現行機種には鳥認識AFや優秀な追従性能を持ったカメラが多く出ています。そのようなカメラと焦点距離600mmぐらいのレンズがあればある程度カワセミを追いかけ、連写を使えばカワセミの羽ばたいている瞬間を撮影できると思います。ただ僕はそのようなカメラを持ったことがないので、次のような方法で撮影しました。

1カワセミが繰り返し飛び込んでいるポイントを見つける

2飛び込むポイントを予測しそこにある程度ピントを合わせておく

3カワセミが飛び込んできたらひたすらシャッターを押す!

オートフォーカスでは逆に追いつかない場合もありました。そこで、カワセミが飛び込む角度が、こちらから見てそこまで前後の動きがない場合には、マニュアルフォーカスを使いいわゆる置きピンして撮影したこともあります。

羽ばたいている瞬間を写したカワセミの写真
羽ばたいている瞬間を写したカワセミの写真

カワセミのお気に入りのスポット

カワセミ撮影のコツとして、カワセミのお気に入りのスポットを見つけることです。小さくてすばしっこいカワセミですが、カワセミも天敵が見つけやすいためか、比較的目の届くところに止まっていることも多いです。川の流れがゆっくりなところ、川や池につき出ている枝の上などに止まりやすいです。何度もカワセミがいそうなポイントを巡り、カワセミを見かけたところにはあらためてカワセミがいないか見にいく。中には人馴れしていてサービス精神旺盛なカワセミもいたりします!そんなカワセミと出会えたら、絶好の練習チャンスと思い、たくさんシャッターを押して楽しんでください。

応用:生きている世界とともに写すカワセミ撮影

ここまでカワセミの姿に絞ってカワセミ撮影について書いてきました。本章では、そこから先、「カワセミとその生きる世界も写したい!」そんな気持ちから始めた撮影方法について書いています。

広角レンズを使って

カワセミ撮影のコツは距離を縮めること、そのために望遠レンズを使うことを書きました。ただそれではネット上にもあるようなありふれた写真で終わってしまうことも多いです。もちろんそこにしかない生き生きとしたカワセミの表情を撮影するのはとっても楽しいです。ただ、今そこにいるカワセミの魅力はその生きる世界あってこそのものなんじゃないかと感じることがあるます。世界でたったその場所だけに生きているカワセミ。自分が出会った唯一無二のカワセミを写し出すために…。カワセミの表情を写し、かつ背景もしっかり見せたい。それを可能にするには、広角レンズを使い、カワセミにカメラを最大限近づけることです。僕が以前挑戦した時はフルサイズで焦点距離20mmのレンズをつけ、開放絞り2.8のところF8まで絞って撮影しました。カメラの機能にはカメラ内での深度合成機能がついているものもあり、絞り開放でもカワセミの住む世界を写し出すことができるのかなとも思っていますが、まだ実行できていません。いつかはぜひチャレンジしてみたいと思っています!

SONY α9 + Tamron 20mm F2.8 で撮影したカワセミの写真
SONY α9 + Tamron 20mm F2.8 で撮影したカワセミの写真

さらなる上達のために

現在GFXシステムを使って撮影しています。ラージフォーマットセンサーでどこまでカワセミの表情を生き生きと表現できるかチャレンジ中です。広角レンズも使ってみたことのないカワセミ写真も撮ってみたいと思っています。カワセミ撮影のさらなる上達に向け僕もまだまだ頑張ります!!

この記事の著者

masa_1168

1985年2月生まれ。
じっと目をこらすと見えてくる野生の姿に感動しながら、日々シャッターを切っております。
2019年から野鳥撮影スタート。
現在はFUJIFILMのGFXシステムで野鳥を撮っています。
Nikon、SONYの機材も使用経験ありです。
野鳥撮影の楽しみを皆様と共有できたら幸いです。

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