曇りでも撮れる野鳥の魅力と撮影メリット | M*BC

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曇りでも撮れる野鳥の魅力と撮影メリット

桜にとまるメジロ(通称“サクジロー”)を撮影してきました。曇り空でしたがとても楽しい撮影ができ、納得のいく写真も撮れました。空の曇り空は、野鳥写真に新たな魅力をもたらします。そこで本記事では、天候が良い日とは異なる光の状態を活かして、野鳥の美しさを際立たせる撮影のコツを詳しく解説します。曇りの日ならではの柔らかい光が、羽毛の質感や色合いを自然に引き出す理由、雨天・曇天ならではの観察メリットを理解することで、シャープさと自然な表情を両立させる方法が見えてきます。

曇りの日のサクジロー撮影

天気は曇り空。だからこそ楽しめる撮影があります。今回は近所の公園にサクジローを狙いに撮影に行ってきました。

桜の木に向かう途中に出会ったアメリカヒドリ・カワウ

お目当ての桜の木に向かう途中に大きな池があります。ここにはたくさんの冬鳥がやってきます。暖かくなってきましたが、もう少しこの場所で過ごすようです。アメリカヒドリが近くにやってきてくれたので撮影しました。

撮影したアメリカヒドリ
撮影したアメリカヒドリ

緑の階調をキレイに表現することができたのではないでしょうか♩
少し進むとカワウが数羽とまっていました。幼鳥らしきカワウも混じっていたので、もう子育てがある程度落ち着いたのでしょうか。婚姻色のカワウを撮影しました。この時期の白い毛が混ざっているカワウの風貌が好きです。

婚姻色のでているカワウの写真
婚姻色のでているカワウの写真
婚姻色のでているカワウの写真
婚姻色のでているカワウの写真

サクジローとの出会い

いよいよお目当ての桜の木へ。ソメイヨシノよりも2〜3週間早く咲く桜です。じっと待っているとメジロの群れがやってきました。シャッタースピードは500、絞りは開放(5.6)で撮影しました。

桜とメジロ
桜とメジロ

下向きに花が咲いているところも多く、アクロバティックな動きをするメジロを楽しく観察することができました。時折動きを止めるメジロを狙ってシャッターを押しました。

桜とメジロ
桜とメジロ

曇り空のおかげで順光・逆光を意識しなくても撮影でき、動き回るメジロを追いかけやすかったです。うっすら雲がかかっている程度で光もある程度取り込めたので、ISO感度は高くても3200までで撮影することができました。

曇りでも撮れる野鳥撮影の魅力

曇り空は自然光の性質を変え、野鳥撮影の世界を新たな表情へと誘います。直射日光が強く影をくっきり作る晴天とは違い、曇りは光をやさしく拡散させ、鳥の羽毛の質感や色の階調を滑らかに表現します。高いコントラストを避けつつ、羽毛の模様や羽ばたく瞬間の動きを捉えるには適切な露出とピント合わせが鍵となります。さらに、風景との調和を図りやすく、背景の木漏れ日や葉の影が柔らかく混ざることで、鳥を主役に据えた写真が生まれやすいのも特徴です。曇りの日は天候の変化に敏感な鳥の行動パターンを探るのにも向いており、長時間の観察を通じて、風や気温の微妙な違いが鳥の出現タイミングに影響を与えることを実感できるでしょう。ここでは、曇り条件ならではの光の特徴と、雨天・曇天の観察メリットを深掘りします。

曇りの日ならではの光の特徴

曇り空では太陽光が空全体に拡散され、強いハイライトが生じにくく、鳥の羽の質感が均一に再現されます。色温度は晴天と比べてやや低く、羽毛の色のニュアンスが豊かに表れやすい点が魅力です。反射光が弱いため、眼のハイライトを過剰に飛ばさず、視線の導線を鳥の目元へと自然に誘導できます。背景も空が白く飛ぶことなく、葉や枝とのコントラストが穏やかに混ざり、鳥の存在感を引き立てます。ただし、露出が不足すると鳥が暗く沈んでしまう恐れがあるため、露出補正は積極的に活用します。+1/3~+1EV程度の補正が、羽毛の陰影と背景の階調を同時に満たす目安です。シャープネスとノイズのバランスにも注意し、ISO感度は光量に応じて適切に設定します。曇天の柔らかい光は、微妙な羽毛の縁の表現にも適しており、羽の繊維感や小さな模様を描き出すのに向いています。

桜とメジロ
桜とメジロ

ちなみにこちらは晴天時の梅ジローの写真

直接日光が当たる梅とメジロ
直接日光が当たる梅とメジロ

こちらはこちらで好きな写真ですが、直接日光が当たっているよさもあれば、薄い雲が照明のソフトボックスのような効果になる曇天の写真の良さも伝わるのではないでしょうか。

曇りの日の桜とメジロ
曇りの日の桜とメジロ

雨天・曇天の観察メリット

雨天や濃い曇り時は、鳥の警戒心がやや低下する場合があり、普段は人の存在を避ける鳥が近づくこともあります。水滴が葉や枝に付く様子を背景に取り入れると、写真に動的な要素と季節感を加えられます。湿度が高いと羽毛の水を含む様子がわかり、特に水分補給や狩猟後の羽を整える瞬間など、日常の行動を捉えるチャンスが広がります。雨粒が小さく、風が弱い日には、鳥が止まっている時間が長くなる傾向があり、AFの安定性も高まることが多いです。とはいえ、雨具を着用して機材をしっかりと保護することは必須です。防水カバーやレインフィルターを用意し、シャッター周りの防湿にも配慮します。

雨用のレンズカバー
雨用のレンズカバー

僕はネットで購入した望遠レンズ用のビニルのカバーをつけて撮影に行きます。大切な機材なので雨に濡れないようにしましょう…!

曇り条件で活かす撮影テクニック

曇り空は光量が安定し、ハイライトの飛びを抑えやすい反面、被写体の立体感が薄くなりがちです。ここでは曇り条件ならではの基本設定と露出のコツ、そしてAFとシャッター速度の工夫を整理します。天候を味方にするには、場面ごとの露出設計とAF挙動の理解が鍵になります。

設定の基本と露出のコツ

曇りの日は画面全体がやや低彩度になりやすいため、撮影前に露出補正を積極的に活用します。被写体が白っぽい鳥の場合は+0.3~+1.0EV、黒っぽい鳥や背景が暗い場合は±0.3~+0.7EV程度を目安に調整します。適正露出の捉え方として鳥の羽毛や目の写りを崩さない範囲で設定を固めるのがコツです。RAWで撮影して後処理で階調を整える前提で、露出を少しだけ優先するのが安全です。鳥の顔周辺を基準に露出を合わせると安定します。背景が明るい森の中では、被写体の露出を優先し、背景の明るさは後から調整するのが有効です。

AF・シャッター速度の工夫

曇りの日は光量が不足しがちなので、AF性能を確保しつつ被写体の動きを捉えるための設定が重要です。AFは動体追従(AF-C)を基本に、被写体が動く方向に合わせてフォーカスを保持します。フォーカスモードは一目ではわかりにくい鳥の視線や羽ばたきには、AIサーボの反応感度を適度に高めると追従力が安定します。シャッター速度は被写体の動きに応じて変えます。止まり鳥やゆっくり動く鳥なら1/125秒程度、羽ばたきや風に流れる鳥影は1/500秒以上を目安に設定します。ISOはノイズを増やさない範囲で適宜上げ、露出安定を保つことを優先します。ブレを避けるため、手持ち撮影ではシャッター速度とホワイトバランスの両立を意識して、三脚併用時は高感度を控えめにすると良いと思います。

この記事の著者

masa_1168

1985年2月生まれ。
じっと目をこらすと見えてくる野生の姿に感動しながら、日々シャッターを切っております。
2019年から野鳥撮影スタート。
現在はFUJIFILMのGFXシステムで野鳥を撮っています。
Nikon、SONYの機材も使用経験ありです。
野鳥撮影の楽しみを皆様と共有できたら幸いです。

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