秋の渡りを撮るコツ:時間帯と場所選びのポイント | M*BC

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秋の渡りを撮るコツ:時間帯と場所選びのポイント

秋の渡りシーズンには、鳥の動きを見極める「時刻」と「場所選び」が撮影の鍵を握ります。本記事では、渡りの基礎知識と観察スポットや撮影のコツについて解説します。この記事を読めば、秋の渡りをより確実に捉えるための計画と現場の“瞬間勝負”を両立でき、次回の撮影をより実りあるものにするヒントを得られます。

秋の渡りを知る基礎知識

秋は野鳥観察にとって最もワクワクする季節のひとつ。暑さが和らぎ、涼しい風が吹くとともに鳥たちの渡りが活発化します。渡りのピークは地域により異なりますが、一般的には日本の秋は9月中旬から11月上旬にかけて観察の機会が増えます。初期には留鳥が徐々に移動を開始し、9月下旬から10月にかけて渡りの本番へと移行します。

時間帯を味方にする撮影術

写真における“時間”はただの経過ではなく、光の形と影の性質を決定づける重要な要素です。秋の渡りをテーマに据えた撮影では、日の出直後の淡い光や、日中の柔らかな日差し、そして夕暮れのドラマチックな影が、鳥の姿や風景の質感を大きく変えます。秋の渡りを捉えるには、朝と夕の2部を軸に据えるのが鉄板です。朝は低い角度の光が草木の葉脈を際立たせ、鳥の輪郭を柔らかく浮かび上がらせます。一方、夕は影が長く伸び、被写体へ立体感とドラマ性を与えます。

場所選びと構図のコツ

秋の渡りを美しく記録するには、場所選びと構図の工夫が決定的です。観察路やアクセスの良さは、長時間の撮影に直結します。近場で車での移動が容易か、歩行距離が長すぎず疲労を感じずに鳥の出現を待てる環境かを軸に選びましょう。現地での滞在時間を最大化するため、事前に道路状況・駐車場の混雑状況・トイレ・水分補給スポットなどの実用情報を確認します。鳥は警戒心が高く、観察者の動きに敏感です。静かなエントリーと、スポットへのアプローチの順序を事前に決めておくと、鳥を驚かせず絵になる瞬間を逃さず撮影できます。

観察路・ポイントの選定とアクセス

観察路は、鳥がよく現れるベストポジションを把握することが肝心です。初動で1〜2本の路を選び、周囲の枝木や葉の密度、光の入り具合を観察します。高低差がある場所は、背景を生かした構図作りに適しています。アクセスは歩幅と体力を考慮して選択します。長時間の滞在を想定し、腰に負担がかからないリュックと三脚の取り回しやすい位置取りを想定すると良いです。現地での移動は静かに、鳥を追いかける動作を避け、主役の鳥が自然体で現れる瞬間に備えます。

いざ、実践!

2025年9月27日土曜日の記録です。

この日は秋の渡りを狙いに行きたいと思い、5時半ごろ起床。

渡りが狙えてうちから比較的行きやすいスポットは

①車で高速1時間かかる公園

②下道30分かかる公園

の2箇所。

高速を使って行く場所は広さがある分たくさんの渡りに出会える確率は大きいですが、高速代駐車場代がかかることと歩きまわる労力、そして撮れなかった時の疲労感を思うと、比較的近場の車で下道30分で行けるスポットに行くことにしました。

7時前に撮影開始!天気も良く暑さもマシだったのでなんとなく今日は何かが撮れる気がしていました。到着後公園に入りましたが、鳴き声がせず…しかもものすごい数の蚊がたかってきました。家を出る時も虫除け対策が必要だと思っていたのですが、上下長袖だったため軽く考えていると結局虫除けスプレーを振るのも忘れて出発していたことに気がつきました。公園に入って10分ぐらいすると、もうたかってくる蚊に耐えられず、いちど車に引き返しコンビニに虫除けスプレーを買いに行きました。これでもかと思いっきり虫除けスプレーをふり、いざ公園にリベンジ!

すると鳴き声がしなかったさきほどとは違い、車を降りてすぐシジュウカラとコゲラの群れに遭遇。シジュウカラもコゲラも出会える時はよく出会えますが、出会えない時は全く出会えません。日もいい感じに当たっていたので、せっかくなので、まずはシジュウカラとコゲラを狙いました。よく動き回る鳥たちでもこのGFX 50Sで撮影できることがわかり、最近とてもうれしく思っています。

シジュウカラ
コゲラ

その後公園を進むと、何羽か鳥が飛んでいるのが見えました。渡り鳥は比較的むれないイメージだったので、渡り鳥ではないだろうなと思いながらファインダーを覗くと、オオルリの若オスではありませんか!大人のオオルリオスではなかったことに少しがっかりするものの、尾羽がきれいな青色にうっとり。その後オオルリは茂みの奥に行ったので、ぼくも先に進むことにしました。

オオルリ 若オス

以前キビタキやオオルリに出会ったことのある茂みにやってきました。飛んでいる鳥の姿はなく、今日はここにはいないかなと思い、しばらくじっと目を凝らしているとコサメビタキが止まっているのに気づきました♪普段よく飛び回っているイメージのコサメビタキだったので、枝にとまってゆっくりしている姿にテンションUP!シャッターを切りました。途中、後ろからの姿も撮りたくなり、ぐるっと回り込んでふたたび撮影。思った通り緑が生えたきれいな写真が撮れました。この間飛び立たずにゆっくりしてくれていたのは本当にラッキー。その後スズメに追いかけられ(追いかけて?)茂みの奥へ行ってしまいました。

コサメビタキ

オオルリとコサメビタキが撮れたらまぁ今日はよしとするかと思って帰路に着こうと思ったその時、おそらく今日始めに出会ったオオルリの若オスがまた姿を現しました!ひっそりと身をかがめカメラを構えます。はじめに数羽いたのはおそらくオオルリのメスでした。少し枝が被ったのが残念ですが、後ろからのオオルリ若オスのショットもゲットできてとても大満足です。

オオルリを狙ってじっとしているとなんと虫除けで防いでいたはずの蚊が襲撃してきました。ものすごい数の蚊に押され、もう少しオオルリを狙いたい気持ちもありましたが…なかなか前に出てこないのもあり、今日の撮影はここまでにしました。何はともあれ秋の渡りと出会うことができ、とても良い撮影になりました。

よかったことをもう一つ。他のバードウォッチャーと全く出会わなかったことです。自分もバードウォッチャーなので、別にバードウォッチャーを避けているわけではありませんが、たくさんのバードウォッチャーと一緒になるとどうも自分で野生の鳥を狙っている気になれないことがあります。

野生の鳥かそうでないか、自分が野生を感じるか感じないかについては、また別の投稿で書きたいと思っています。

1年後、また秋のあたりを狙いに行くときには、このブログを読んで虫除け対策をしっかりして望みたいです…

この記事の著者

MASAMAX

1985年2月22日生まれ。
じっと目をこらすと見えてくる野生の姿に感動しながら、日々シャッターを切っております。
2019年から野鳥撮影スタート。
現在はFUJIFILMのGFXシステムで野鳥を撮っています。
Nikon、SONYの機材も使用経験ありです。
野鳥撮影の楽しみを皆様と共有できたら幸いです。

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